金融機関は運用のプロ なのか?

資産運用の相談の中には、「銀行でこんな商品を勧められて・・・」といったようなところからスタートすることがあります。

銀行やゆうちょなどでも、投資信託や年金保険などの窓口販売がスタートしてずいぶん立ちますので、銀行で投資信託などを購入する人も少なくないはずです。

ただ、ちょっと気になるのは「勧められて」と言うところです。

世の中には何かわからないけど、「勧められたのでとりあえず」で結果として「やっててよかった」ということがありますが、これって意外にレアケースなのではないかと思います。

金融機関の目的はアドバイス?それとも・・・

ここでちょっと考えてもらいたいのは、「金融機関の目的はあなたの資産運用のアドバイスを行うこと」でしょうか?

もし、そうだったら「あなたは投資信託を買わずに、定期預金だけしておけば大丈夫ですよ」というアドバイスを行うこともあるかもしれせんが、実際はどうでしょうか?

そもそも、金融機関の人が、「あなたの収入や年金額、これからの支出を考えて運用方法を検討します」というようなことを言っているところはないのではないかと思います。

大抵は、「お客さま、預金口座の○百万円、しばらく使う目的がなければ、投資信託など・・・」といった、アドバイスではなく、セールスが主体なのではなかと思います。

ちょっと考えてもらいたいのですが、金融機関は何で収益を稼いでいるでしょうか?

みなさんへのアドバイスに対するコンサルティング料・・・ではないですよね。

住宅ローンやマイカーローン、企業への貸し出し、そして金融商品の手数料が収入になります。

たまたま、紹介してもらった商品が利益をだしたからと言って、あなたの目的や資産状況に応じているとは限りません。

「銀行だから・・・」で安易に信用せず、しっかりと運用の目的やリスクをあなた自身で確認してくださいね。

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この記事を書いた人

中野 敦成のアバター 中野 敦成 ファイナンシャルプランナー(FP)

理系の大学を卒業後、エンジニアとして就職、金融機関勤務を経ず、2005年独立系FP事務所LBプランニングを開設。年間500件以上のマネー相談を受け、「生活者目線のわかりやすい説明」が評判を呼び、NHKや関西テレビなどでの出演、auカブコム証券、ARUHI、信用金庫などでのマネー記事の執筆、企業や行政などでのマネーセミナーなどの実績を持つ。現在も個人の住宅購入、資産運用、保険の見直しなどマネー相談を中心に活動中。2級ファイナンシャルプランナー技能士、AFP、証券外務員二種、DCプランナーを保有

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