積み立て投資は万能ではない!?

ここ数年、つみたてNISAがスタートしたり、個人型確定拠出年金のことを
iDeCoと愛称を作って政府がPRしたりしたしたことで、積み立て投資が
爆発的に広がったような気がします。

そして、ここ数年は株式相場も堅調なので「積み立て投資をしていれば大丈夫」
というような雰囲気が全般的に漂っていますので、気になるポイントをお伝え
したいと思います。

積み立て投資でもマイナスになる!

「老後の生活費2000万円不足問題」の引き金になった報告書があります。
(金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書)

この中では、積み立て投資を行った場合に「20年間運用するると年率2~8%の
範囲に収まる(収斂)する」ということが掲載されています。

「長く積み立て投資をすれば損をしないんだ」という風にうけとることができますが、
気を付けてもらいたいのは、「20年後の結果としてプラスになっている」というだけで
20年間の運用期間の中では、資産がマイナスになることもあります。

リーマンショックの時などはいくら分散投資をしていたとしても、年間のリターンは
マイナスとなりました。

始めるタイミングによっては、「ずっと積み立て投資を続けているのにプラスにならない」
ということも起こりえます。

積み立て投資の極意は「続けること」

ファイナンシャルプランナーの視点から言えば、積み立て投資をスタートしてしばらく
下がっていることはラッキーで、長期的に見れば運用成果が高くなる可能性を秘めて
いるのですが、きちんとした知識がないと不安になってしまって途中でやめてしまい、

「損して終わった」

なんてことになりかねません。

前述の政府の報告書の資料でも過去、20年間つみたて投資を行った結果、どのタイミングで
スタートしても20年間の投資額が100万円の場合、20年後に185万円~321万円に
なっていことが紹介されています。

これだけのプラスが期待できるのですから、本を買って勉強したり、プロのアドバイスを
しっかり受けて、正しい知識で長く続けましょう。

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この記事を書いた人

中野 敦成のアバター 中野 敦成 ファイナンシャルプランナー(FP)

理系の大学を卒業後、エンジニアとして就職、金融機関勤務を経ず、2005年独立系FP事務所LBプランニングを開設。年間500件以上のマネー相談を受け、「生活者目線のわかりやすい説明」が評判を呼び、NHKや関西テレビなどでの出演、auカブコム証券、ARUHI、信用金庫などでのマネー記事の執筆、企業や行政などでのマネーセミナーなどの実績を持つ。現在も個人の住宅購入、資産運用、保険の見直しなどマネー相談を中心に活動中。2級ファイナンシャルプランナー技能士、AFP、証券外務員二種、DCプランナーを保有

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