ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は危険?相談時の注意点から利用時のポイントを解説

目次

【結論】ファイナンシャルプランナーへの相談は危険ではない

ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は、多くの人が今まで経験したことがなく、否定的な口コミなどから危険だと誤解されることがあります。

しかし結論から言えば、FPに相談すること自体は決して危険ではありません。むしろ、専門知識を持つ第三者に相談することで、お金の不安が解消されたり、将来の選択肢が広がったりと、多くのメリットがあります。

物価上昇やマイホーム価格の高騰などから家計改善や資産運用について何かしらの対策を行いたいと考えている人は一定数いることから、FPの専門性を活用することで、自分では気づけなかったリスクや改善ポイントを知ることができます。

FPは家計、保険、住宅ローン、投資、相続など幅広い知識を持ち、その人の収入や支出、価値観などの個別状況に合わせてアドバイスするのが役割です。

もちろん、相談先によってサービス品質に差があるため、「どのFPを選ぶか」が重要になります。しかし、FPへの相談そのものが危険なのではなく、適切な専門家を選べば、家計管理も資産形成も大きく前進するのが実際のところです。

このコラムでは、相談時の注意点や、良いFPと出会うためのポイントを詳しく解説します。

ファイナンシャルプランナーとは?

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、お金に関する幅広い悩みを整理し、将来に向けた最適な資金計画(ファイナンシャルプラン)を提案する専門家です。家計管理から保険、住宅ローン、老後の資産形成、相続まで、人生におけるあらゆるお金の課題に対応します。

FPの最大の特徴は、個人の状況に合わせて中立的にアドバイスできる点です。例えば同じ「貯金を増やしたい」という相談内容でも、年齢、家族構成、収入、資産状況、将来の希望やリスク許容度などによって最適な方法は異なります。

FPはこれらを丁寧にヒアリングし、必要に応じて家計改善の提案や資産運用の活用、保険の見直しなど、さまざまな選択肢を提示し、あなたにとって無理のなく実行することができる計画を一緒に考えます。

近年FPへの相談は増加傾向にある

日本FP協会が実施する「くらしとお金のFP相談室」での相談件数は年々増加傾向にあります。

2024年の相談データテーマの第一位は「ライフプラン」となっており、金融資産運用や家計収支、住宅ローン、保険などの個別の相談にくらべて総合的な生活設計全般をファイナンシャルプランナーに相談したいということが相談件数からもわかります。

FPは単に金融商品を説明する人ではなく、人生全体の資金計画をサポートする「お金のパートナー」です。困ったときだけでなく、将来に備えたいときにも頼れる存在として、多くの人が活用しています。

*参考:日本FP協会実施 FP無料体験相談「くらしとお金のFP相談室」 2024年度実施状況(https://cdn.kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M103734/202507242651/_prw_PR1fl_0r47255G.pdf)

相談するFPってどう決めるの?かるの?

ファイナンシャルプランナーへの相談が「危険」と言われる理由

ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は、実際には危険なものではありません。しかし、インターネット上では「FPは危ない」「相談したら無駄で高い保険を売られる」といった声を見かけることがあります。ここでは、なぜそのような誤解が生じるのか、代表的な理由を整理して解説します。

金融商品などの販売を目的としたFP相談が存在するため

一言でFPといっても、多くのFP資格を持つ人は、金融機関やハウスメーカーなどの企業で働く人が多勢で、独立FPとして、相談業務や講師、執筆などのFP専門で活動している人はほんの一握りです。

例えば、保険会社の募集人として働いている人の場合、保険契約や投資商品の販売が収益源になるため、FP相談を無料で受ける代わりに、商品の販売を相談者に行い、収入を得るような行為を行っています。

このようなタイプのFP相談を受けた人の口コミなどを見た人が「FP相談を受けると商品を売り込みされる」思い込んでしまうことがあります。

もちろん、募集人として働くFPが悪いわけではありません。しかし、相談者が「中立な立場でアドバイスしてほしい」と望む場合でも、募集人の販売したい商品のために相談の内容に回答していたり、相談者が商品営業を受ける時間を無駄と感じたり、ストレスを感じる可能性があります。

ファイナンシャルプランナーの実務経験が少ない

FP資格は国家資格・民間資格を含め幅広く存在し、単に「FP資格保有者」といってもその知識量や十分な実力を持っているとは限りません。

また、資格を取得するだけの知識があったとしても、相談者の悩みをくみ取るコミュニケーション能力に欠けていることや、実務経験不足のため、実際に有効なアドバイスをできない可能性があります。

そのため、

 ・質問への答えの専門性が不十分だった

 ・説明がわかりにくく、理解できなかった

 ・相談者の話を聞かず、一般論だけ話されて役に立たなかった

といったケースに遭遇してしまい、「FPに相談したけど意味がなかった」「危険に感じることを言われた」「調べればわかるような内容ばかりだった」という印象につながってしまったのかもしれません。

ネットの情報に不安を煽る内容が多い

SNSやブログでは、「FPに相談して損をした」「危険だった」といった強い表現の体験談が拡散されやすい傾向があります。刺激的なタイトルや不安を煽る内容は注目を集めやすいため、実際にはごく少数のケースであっても、「FPは怪しい」という印象が広がりやすくなります。こうした情報が積み重なることが、FPが危険だと見られてしまう要因の一つになっています。

ファイナンシャルプランナーに相談するときの選び方

安心して相談できるファイナンシャルプランナーの見分け方

ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は危険ではありませんが、質の高い相談を受けるためには「誰に相談するか」が非常に重要です。ここでは、初めて相談する方でも失敗しないように、安心して利用できるFPを見極めるポイントを4つにまとめて紹介します。

相談料金が明確に定められているかを確認する

安心して相談できるFPの目安のひとつは、相談料やサービス内容を事前に明確に提示していることです。

  • 有料相談か、無料相談か、無料の場合なぜ無料なのか
  • 初回相談料はいくらか?初回相談ではどのような内容を相談できるのか?
  • 追加料金が発生するのか?その場合、どのようなサービスやサポートを受けると必要なのか?
  • ライフプランシミュレーション作成ができるのか、依頼した場合の費用は?

このように料金体系がはっきりしているFPは、相談者との透明性を重視しており、安心して利用できます。

一方で、料金が曖昧なまま話が進む場合は、後で不要な商品提案をされるケースもあるため注意が必要です。

資格の有無や実務経験があるかを確認する

FPには様々な資格がありますが、特に信頼性の高い資格として、

  • AFP / CFP®(日本FP協会)
  • FP技能士(2級以上が実務向け)

が挙げられます。しかし、資格を保有していても試験に合格できる知識はあっても、相談者の悩みをくみ取るコミュニケーション能力が不足している、実務経験がなく実際の具体的な商品選定や実行サポートができないFPに相談しても「的外れな答えしか返ってこない」「結局どうしたらいいの?」と役にたたない相談になってしまう可能性があります。
資格があるだけでなく、何年相談業務を行っているのか?どのような実績があるのか?などの実務経験を確認することも重要です。

また、相続のような特殊な相談を除きFP相談は、総合的に現在から老後の生活までを見通したアドバイスと実行支援を受けることが望ましいと考えます。

なので、次のようなことを全てサポートできるFPかを確認しましょう。

  • ライフプランシミュレーションをもとに家計のリスクを把握してくれる
  • 家計改善の仕組みづくりをサポートしてくれる
  • 万が一の時の保険のプランニング、見直しができる
  • 長期的な資産運用の計画、アドバイスができる
  • 公的保障や制度について理解し説明することができる
  • 継続的なメンテナンスサポートを提供している

中立的な立場で提案をしてくれるかどうか

良いFPは、相談者の利益を最優先したアドバイスを行ってくれます。

日本FP協会の倫理規定でも会員倫理規程 第1条に「会員は、順法精神に基づき、顧客の最善の利益を追求しなければならない。」となっています。

また、いいFPは明確な料金体系を持ち、事前に提示をしてくれます。FPもFP活動を維持するため、生活するためには収入が必要です。相談者から相談料をいただくことで、「顧客の最善の利益」を提供できるアドバイスを実現しています。

商品を販売する場合でも、次のようなスタンスで紹介を行ってくれます。

  • 一つの商品だけを強引に勧めない
  • メリット・デメリットを正直に伝える
  • 無理な投資や保険を推奨しない
  • “なぜその提案をするのか”を理由とともに説明する

こうした姿勢が見られるFPは、中立的に相談者の将来を考えてくれている証拠です。

逆に、相談開始直後に特定の保険や投資商品などを強く勧めてくる場合は注意が必要です。

金融機関や税理士などの専門家と連携した相談ができるかを確認する

お金の悩みはFPだけで完結しないケースもあります。住宅ローン、税金、相続、保険など広範囲のお金のアドバイスを行うため、必要に応じて他のプロと連携できるFPは非常に心強い存在です。

  • 税理士と連携して相続の税金を確認してくれる
  • 住宅ローンに強い金融機関の情報を持っている
  • 保険会社・証券会社との連携があり、具体的な保険の内容の確認や実行支援ができる
  • 社会保険労務士と繋がりがあり、年金の相談にも対応できる

こうしたネットワークを持つFPは、相談者の状況に応じて適切な解決策を提示しやすく、ワンストップでサポートが受けられます。

ファイナンシャルプランナーに初めて相談する時の注意点

ここでは、ファイナンシャルプランナー(FP)に初めて相談する人向けに、事前に知っておきたい注意点を紹介します。

無料相談か有料相談かを確認しておく

FPの相談には「無料相談」と「有料相談」があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、事前に料金体系を理解しておくことが重要です。

無料相談の特徴

  • 費用がかからず気軽に利用できる
  • 保険代理店・住宅関連サービスなどの会社に勤務しているFPが対応していることが多い
  • 相談後に商品提案を受ける場合がある

有料相談の特徴

  • 費用が明確で中立的なアドバイスが得やすい
  • 利用者の悩みや希望に合わせて丁寧に計画を作ってくれる
  • 「将来設計をじっくり見直したい」人向け
  • 定期的なサポートを受けることができる

どちらが良い悪いではなく、あなたの目的に合った相談形式を選ぶことがポイントです。

悩みが解決できるファイナンシャルプランナーを選ぶ

ファイナンシャルプランナー(FP)を選ぶ際に重要なのは、特定分野だけに強いFPよりも、家計全体を総合的に見てくれるFPを選ぶことです。なぜなら、あなたがお金について抱える悩みは、単独の問題ではなく、多くの場合さまざまな分野が複雑に関係しているからです。

例えば、「住宅ローンをどうするか」という相談でも、

  • 家計改善
  • 将来の教育費
  • 老後資金の確保
  • 保険の見直し
  • 投資計画のバランス

など、複数の視点をまとめて考える必要があります。
どれか1つだけを切り取ってしまうと、全体として最適な判断ができないことや、別の部分に負担がかかることもあります。

総合型のFPは、相談者の人生全体を踏まえて、“お金の流れを一枚の地図のように整理し、最適な順番でアドバイスしてくれる” のが特徴です。

複数のファイナンシャルプランナーの情報を確認する

初めての相談では、いきなり一人に決めず、複数のFPを比較することをおすすめします。

比較のポイントは以下の通りです。

  • 相談料金(無料 or 有料)
  • 得意分野や実務経験
  • 説明のわかりやすさ
  • レビューや口コミ
  • 提案内容の中立性

FPによって話し方や考え方は大きく違います。
相性の良さは相談の満足度を大きく左右するため、「この人なら安心して相談できる」と感じるFPを選ぶことが成功のポイントです。

複数の情報をチェックしておくと、相談の失敗リスクを減らし、納得感のあるFP選びにつながります。

ファイナンシャルプランナーへの相談で失敗しないポイント

ファイナンシャルプランナーへの相談を有意義な時間にするために、事前の準備などのポイントを紹介します

ファイナンシャルプランナーへ相談する目的を明確にする

相談する前に、まずは「何を解決したいのか」を明確にしておくことが大切です。

  • 家計を改善したい
  • 保険の内容が適切か確認したい
  • 老後資金の準備方法を知りたい
  • 資産運用を始めたい
  • 住宅購入の予算を決めたい

目的がはっきりしているほど、FPもその方向に沿った具体的なアドバイスをしやすくなります。
反対に、目的が曖昧だと、相談内容が散らかり「何を聞けば良いのか分からないまま終わった」という事態になりがちです。

質問することを書き起こしておく

相談前に、聞きたいことや気になる点をメモしておくと、相談時間を有効に使えます。

例えば、

  • 毎月の支出で見直すべき点はどこか
  • 今の保険は過不足ないか
  • 資産運用を始めるならどのような順番が良いか
  • 子どもの教育費はどれくらい必要か
  • 老後までの収支バランスは問題ないか?

など、事前にまとめておくことで、相談の質が格段に高くなります。

FP事務所の形態を確認する

FPと一口に言っても、事務所の運営形態はさまざまです。

  • 独立系FP事務所(完全な中立性が高い)
  • 保険代理店併設のFP事務所(保険に強い)
  • 住宅ローンの相談に特化した事務所
  • 金融機関内のFP(商品提案が前提の場合も)

それぞれ強みやサービス内容が異なるため、あなたの目的に合った事務所を選ぶことが大切です。
特に「中立的なアドバイスが欲しい」場合は、独立系FP事務所を選ぶと安心です。

FP事務所の評判や口コミを確認する

信頼できるFPを選ぶために、口コミや評判をチェックすることは非常に有効です。

  • Googleマップの口コミ
  • ホームページの実績
  • SNSでの評判
  • 利用者の体験談

口コミは、実際に相談した人の生の声が反映されるため、
「説明が丁寧だった」「親身に話を聞いてくれた」
といった情報から、信頼度や相性を判断しやすくなります。

逆に、評価が極端に低い場合や不自然な高評価が多い場合は注意が必要です。

定期的な見直しを依頼できるFP事務所に相談する

FPは一度相談すれば終わりではなく、継続的にサポートしてもらうことで効果が大きくなります。

  • 環境や価値観の変化によるライフイベントの変化に対する修正
  • 物価上昇や家庭環境の変化による家計状況への対応
  • 給与や支出の増減によるライフプランの修正
  • 子どもの成長による教育費の変化への準備
  • 資産運用における市場環境の変動への対応
  • 保険・税制の改正による生命保険などの見直し

特に資産運用を行っている場合は、定期的なモニタリングが欠かせません
市場環境の変動、ポートフォリオのバランスの崩れ、想定利回りとの乖離などをチェックし、必要に応じてリバランスや商品の見直しを行うことで、リスクを抑えながら運用効率を高めることができます。

資産運用のモニタリングに合わせて、その時々の変化に応じて見直すことで、常に「今の自分に合った計画」を維持できます。

まとめ

ファイナンシャルプランナー(FP)への相談は決して危険ではなく、むしろ家計管理や将来の資産形成に役立つ有効な手段です。

ただし、安心して相談するためには、料金体系が明確で、中立的な立場で助言してくれる信頼できるFPを選ぶことが重要です。

初めて相談する際は、相談の目的を整理し、質問事項をまとめ、事務所の形態や口コミを確認しておくと失敗を防げます。

また、FPは一度相談して終わりではなく、ライフプランの変化に合わせて定期的に見直しをしてくれるサービス(顧問契約など)を提供しているFPに相談することで、より効果的なサポートが受けられます。

まずは、初回相談やお試し相談を通じて、相談するFPの実力や考え方、あなたとの相性を確認して長く付き合うことができるFPを探しましょう。

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この記事を書いた人

中野 敦成のアバター 中野 敦成 ファイナンシャルプランナー(FP)

理系の大学を卒業後、エンジニアとして就職、金融機関勤務を経ず、2005年独立系FP事務所LBプランニングを開設。年間500件以上のマネー相談を受け、「生活者目線のわかりやすい説明」が評判を呼び、NHKや関西テレビなどでの出演、auカブコム証券、ARUHI、信用金庫などでのマネー記事の執筆、企業や行政などでのマネーセミナーなどの実績を持つ。現在も個人の住宅購入、資産運用、保険の見直しなどマネー相談を中心に活動中。2級ファイナンシャルプランナー技能士、AFP、証券外務員二種、DCプランナーを保有

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