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確定拠出年金導入セミナー

2010/05/20

M社さま 確定拠出年金導入セミナー

企業年金制度が変更になり確定拠出年金が導入されたM社さまの加入者向けの説明会を担当させていただきました。今回、セミナーを担当させていただいた部署の皆さんは、比較的若い方が多く、資産運用に関しても前向きに捉えていただいたように感じました。
確定拠出年金の税制メリットなどにも興味を持たれて、いくつかご質問をいただきました。
制度の変更による戸惑いや不安もあるなかで、新しい制度にかんしてもちょっとでも良いイメージを持っていただければうれしく思いながらいつも導入セミナーをさせていただいています。

退職金として導入が進む企業型確定拠出型年金

企業の退職金、年金制度の一環として企業型の確定拠出年金は導入され始めています。

退職金などの制度が未整備な若い会社が、初めて退職金規定などを作成し導入するケースもありますが、すでに退職金制度がある会社でも、既存の制度の上乗せや代替として導入するケースも珍しくありません。

M社さまの場合、既存の退職金制度を改定し、一部を既存の退職金制度を残しつつ、廃止した分を確定拠出年金に置き換えるという方針で説明会が実施されることになりました。

確定給付年金からの移行が多い

M社さまもそうですが、既存の退職金制度からの移行の場合、旧の退職金制度の多くは確定給付型になっています。

確定給付型というのは、従業員の勤続年数や退職時の役職、職級などに応じて支給される退職金や年金額が決まっている制度です。

銀行の預金や債券の金利が高い時代には、企業は少ない掛金で確実に従業員の退職金や退職後の年金などを準備することができましたが、バブル崩壊後、金利の低下に伴って、予定していたリターンを得ることが出来ず、従業員に約束した退職金額を準備できない状況に陥ってしまっている企業年金は少なくありません。

このように確定給付年金の場合、予定していた金額が準備できていない場合、退職金を支払うにあたって追加で企業は資金を出す必要があり、負担が大きくなってしまう結果になり、企業にとって、確定給付型の退職金、年金は重しになっていまっている状況が続いています。

確定拠出年金の場合は?

確定給付年金に対して、確定拠出年金の場合、企業は従業員に対して、月々の拠出金額を規約に応じて都度、従業員の確定拠出年金の専用の口座に拠出(振り込む)ことになります。

これであれば、企業側としては、その時その時の拠出(支出)だけ行うことができれば、将来の負債を気にする必要はありません。

このような企業側のメリットもあり、確定給付型の退職金、年金制度から確定拠出年金への移行を行う企業が増えているという現状があります。

確定拠出年金は従業員にとっては損?

「企業にとってメリットがある」と言われると、「従業員にとってはデメリットなのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、確定給付型から確定拠出型に移行する場合には、従業員に不利益がでないようにしなくてはならない、と定められています。

なので、一方的に「従業員が損」という形で確定給付型から確定拠出型に制度が移行することはありません。

また、制度を移行するにあたっては企業側が勝手に行うことができず、労使で合意ができないと移行することは出来ないことになっています。

どうしても従業員の立場から見ると、「制度が変わります」というと、不利益に感じることが多いかもしれませんが、一方的に不利益が生じるわけではないということを理解して新しい制度についても前向きに考えてもらえたらと思っています。

確定拠出年金のメリット

ファイナンシャルプランナーとして私が考える確定拠出年金の最大のメリットは、「選ぶことができる」ということです。

団塊ジュニア世代の私は、決まったことを押し付けられることにデメリットを感じるからかもしれませんが、自分の選択によって、確定給付型の退職金、年金より退職金や年金の金額が増える可能性があることは魅力的に感じています。

例えば、確定給付型の退職金の利回りが2%程度で考えられているのに対して、確定拠出年金の制度の中で選択によっては、5%、6%の利回りが期待できるとすると、自分の老後のお金がより増えるとなれば、悪くない話ではないでしょうか?

自分で選ぶことに対して、面倒くさいと感じてしまったり、投資に対しての恐怖心で増やすことを諦めてしまうことはとても勿体ない事ではないかと思います。

ちょっと手間をかけることで、数十万円、数百万円の差が生まれるとしたら、どうでしょうか?手間といっても、ちょっと拠出金で購入する商品を選択するだけの事です。

確定拠出年金のセミナーでは

企業型の確定拠出年金のセミナーを担当させていただく時にいつも気を付けていることは、「聞いてくださっている方のほぼ100%が資産運用を初めてスタートする人」という事を意識してお話をさせていただいています。

特に、会社の退職金、年金制度が変更になって確定拠出年金がスタートする場合は、どうしても「やらされ感」がどうしても強くなってしまいます。

そんな中で、仕事も忙しいのに、時間を割いて説明を聞かなくてはいけないのは、デメリットとしか感じない人も多いかと思います。

しかし、今は面倒なことかもしれませんが、その人の老後にとってはとても重要なお金の話をしていることを意識してお話をしています。

ちょっとひと手間かけるだけ、セミナーの話を聞いてもらって、ちょっとだけ面倒くさがらずに手続きをするだけで老後の余裕資金を増やすことができる、確定拠出年金という制度はそんなよい制度なんだ、と少しでも思っていただけるように毎回ファイナンシャルプランナーとして講師を務めさせていただいています。

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