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外貨預金の基礎知識3

外貨預金は普通の預金に比べて利率の高く、魅力的な商品ですが、普通の預金と異なるところもたくさんあります。
正しい知識で上手に活用しましょう。

外貨の価値(為替)が日々動いているのはなぜ?

同じ日でも預金するのと解約するのでは金額が違う!?

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外貨の価値(為替)が日々動いているのはなぜ?


新聞やテレビのニュースでも毎日のように円高、円安とか、1ドル89円50銭などと報道されているように、日本円に対して外貨の価値は常に動います。

このことを為替変動と言います。

この為替変動は外貨預金にも影響します。

円に対して外貨の価値が上がれば、外貨預金の価値も上がります。

つまり、金利がつかなくても利益が出ることもあれば、金利以上に価値が下がってしまって、損失を受けることもあります。

為替の動きによって予想以上の利益を得ることもある反面、損失が発生する可能性もあるということです。

ではなぜ、為替は日々うごいているのでしょうか?

複雑な要因で動いていますが、次のようなことがえいきょうしています。

国境を越えたモノやサービスの提供が影響する

今やモノを買ったり、サービスを受けたりすることは、国内同士だけでなく、海外からモノを買ったり、サービスを受けたりしています。

日本は、石油などの資源や服や電化製品、食料などを海外からたくさん輸入しています。海外のものを買うにはその国の通貨が必要になります。

例えば、アメリカからモノを輸入するには、米ドルが必要になり、円で米ドルを購入(換金)することになります。

モノでも欲しい人がたくさん増えれば、値段を上げても買う人がいるように、通貨も同じように欲しい人が増えればその通貨の価値はあがります。

前述の円と米ドルの関係であれば、日本がアメリカの製品を輸入したいのであれば、米ドルをたくさん必要となり、米ドルの値段あがる、つまりドル高となります。

逆に、アメリカから日本へ旅行をするとします。旅行中に日本でモノを買ったり、サービスを受けるには円を使う必要がありますので、米ドルから円に換金が必要です。

円の需要が増えれば円が高くなる、円高になる・・・といった仕組みです。

国境を越えた投資による要因

私たち個人でも、アメリカや中国などの上場企業の株式や海外の国や企業の債券を証券会社を通じて購入することができます。

直接的に海外の株式や債券にしなくても、投資信託を使って間接的に海外の資産に投資することもできます。

逆に言えば、中国やアメリカなど海外の人が日本の株式や債券に直接的、間接的に投資をすることができます。

海外の資産を購入する場合は、その国の通貨がひつようになります。

もし、日本の企業の株式を海外のたくさんの人が買いたいと思うと、その国の通貨から円に換えて、日本の株式を購入する必要が出てきますので、円の需要が増え、円高になる・・・といった要因もあります。

ファイナンシャルプランナーが教える為替の変動要因

金利差による要因

上記の「投資による要因」とかぶるところがありますが、銀行に預けた場合に得ることができる金利は、国によって大きく違います。

「お金をあずけておくなら、なるべく金利の高いところに預けたい」と思うのは当然のことだと思います。

例えば、日本でお金を預けると年1%の金利に対して、アメリカでお兼を預けると年5%の金利を得ることができるとしたら、どちらに預けたいでしょうか?

「アメリカの年5%の金利が付く方に預けたい」と思う人は多いのではないでしょうか(もちろん、為替変動は考慮しないという前提ですが)。

その、高い金利を得たいのであれば、その国の通貨で預ける必要があります。

もし、日本人がアメリカでお金を預けたいとなると、円を米ドルに換金する必要があり、米ドルの需要が増えることでドル高になります。

国際情勢による変動

それぞれの国の政治的な動向や経済活動などにより、国家間友好的になったり、その反対の状態になったりすことがあります。

極端な場合は、戦争や内戦、国家間の取引の停止など、さまざまな国際的な問題が起こることがあります。

例えば、Aという国でクーデターが起こったといます。国内の状況が不安定であれば、経済活動などにも影響がでてしまいかねません。

そんな国の通貨を持っていては安全といえるでしょうか?もしかすると国自体が亡くなってしまうかもしれない、その国の通貨を持っていたとしても使い道がない、という事にもなりかねません。

そうなると、その国の通貨は、価値が下がってしまう、つまり通貨安となるということです。

為替の変動は複雑

代表的な為替変動の要因をご紹介しましたが、これ以外の要因もまだまだたくさんあります。

そして、為替の変動は一つの要因だけではなく、複数の要因が複雑に絡み合って動いています。

ですので、過去を振り返って「あの時の円高は、これが要因だった」と振り返ることはできますが、将来の為替変動を予測することは大変難しいことです。

外貨預金をする場合にも短期的な為替の変動で判断するのではなく、長期的に見て外貨預金をするメリット・デメリットをよく考える必要があります。

同じ日でも預金するのと解約するのでは金額が違う!?

外貨預金では、円から外貨、外貨から円に換金する場合、為替手数料という手数料が必要になります。

中値(仲値,TTM)と言われる基準値から、それぞれ決まった手数料が必要になります。例えば米ドルで為替手数料が1円とし、中値が1ドル90円だったします。

円から外貨に換える場合、購入の時には為替手数料1円が上乗せされて、1ドル91円で購入することになります。逆に外貨から円に換える場合は、1円の為替手数料が取られて1ドル89円で円に換金されます。この例の場合、円から米ドルの外貨預金を始めて、円で受け取った場合、往復で2円の手数料がかかっていることになります。

つまり、外貨の価値が変わっていなくても、外貨から円に換える時には、手数料分だけマイナスになっている場合があります。

また、手数料は1米ドル1円、1ユーロ1円50銭といったように通貨毎に異なり、金融機関によっても違うので必ずチェックが必要です。

ファイナンシャルプランナーに相談しよう

ファイナンシャルプランナーは、お客さまの長期的なライフプランやライフイベント、収入や支出の変化、リスク許容度などを包括的にヒアリングをして、資産運用だけでなく、総合的にお金のアドバイスを行う専門家です。

外貨預金がいいか、悪いか、だけでなく、そして外貨預金をする方がいいか、しない方がいいかの二者択一ではなく、それ以外の資産形成方法や運用商品なども含めて、総合的にアドバイスを行います。

外貨預金はみじかな銀行で扱われていて、通常の預金の延長戦にあるイメージですが、通常の預金にはない特徴がたくさんあります。

安直に、「とりあえず外貨預金でもしておうこうか」と考えずに、大事なあなたの財産を有効に増やす、貯める、使うをファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。

(2021/02/10追記)

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