新NISAの”成長投資枠”の使い方の勘違い

新NISAの成長投資枠とは、2024年から始まった新しいNISA制度の一部です

資産運用についてのご相談をお聞きしていると勘違いされている方もいらっしゃるのでご紹介します

目次

新NISAの成長投資枠の基本

勘違いをご紹介する前に新NISAの成長投資枠の基本をおさらいしておきましょう

成長投資枠は次のような特徴を持っています

  • 年間240万円までの投資が非課税
  • 非課税保有期間は無期限
  • 非課税保有限度額は生涯で最大1,200万円
  • 投資信託や上場株式などに投資可能
  • つみたて投資枠と併用して利用可能
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成長投資枠の勘違い

ご相談の際に次のようなことがよく勘違いされていらっしゃることがあります

成長投資枠の中で積立購入はできない

新NISAでは「つみたて投資枠」「成長投資枠」という名称でそれぞれ制度が異なるのですが、「成長投資枠」という名前のイメージから成長投資枠を使って積立投資ができないと思っていらっしゃる人がいます

これは、間違いで成長投資枠の中でも積立投資は可能です(証券会社によって積立投資ができない場合があるかもしれませんので、口座をお持ちの証券会社に確認してください

つみたて投資枠の商品が買えない

つみたて投資枠については、金融庁の基準を満たした投資信託などに限定されていて200銘柄超の商品ラインナップの中で証券会社が導入している商品のみが購入できる仕組みになっています

なので、「つみたて投資枠」で購入できる商品は成長投資枠では購入できないと思っている人がいました

もちろん、つみたて投資枠でしか購入できない、成長投資枠では購入できないといった商品も一部ありますが、ほとんどのつみたて投資枠のラインナップの商品が成長投資枠で購入が可能です

成長投資枠ならどんな商品でも購入できる

2023年以前の一般NISAでは、上場株式、投資信託などであれば、ほとんどの商品が一般NISAで購入ができました

しかし、2024年からスタートした新NISAの成長投資枠では、次のような商品が除外となっています

  • 整理・監理銘柄
  • 信託期間20年未満
  • 毎月分配型の投資信託
  • デリバティブ取引を用いた一定の投資信託など

なので、「以前のNISAでは買えたのに、新NISAでは買えない」といった商品も出てきています

個人的には毎月分配型の商品でもパフォーマンスのよい商品はあったので、それらの商品が除外されたのは少し残念かなと思っています

「成長投資枠」という名称から、複利の効果的な部分が期待できない毎月分配型や長期の保有が難しい信託期間の短い商品、投機的な投資スタイルの商品などは除外されているのでしょう

このように、名称や過去のNISAの制度との違いから、勘違いがありますので、「NISA枠でこんなのできないのかな?」などと思った場合は、証券会社の担当者やコールセンター、ファイナンシャルプランナーに相談するようにしてください

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この記事を書いた人

中野 敦成のアバター 中野 敦成 ファイナンシャルプランナー(FP)

理系の大学を卒業後、エンジニアとして就職、金融機関勤務を経ず、2005年独立系FP事務所LBプランニングを開設。年間500件以上のマネー相談を受け、「生活者目線のわかりやすい説明」が評判を呼び、NHKや関西テレビなどでの出演、auカブコム証券、ARUHI、信用金庫などでのマネー記事の執筆、企業や行政などでのマネーセミナーなどの実績を持つ。現在も個人の住宅購入、資産運用、保険の見直しなどマネー相談を中心に活動中。2級ファイナンシャルプランナー技能士、AFP、証券外務員二種、DCプランナーを保有

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